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2011/03/31

今日から


震災から20日が過ぎました。

数時間後、宮城県石巻市へ向かいます。
取材もしますが、現地の避難所では同行のライターさんの仲間が窮状支援に頑張っているということで、そのお手伝いをしてこようと思います。
お付き合いさせていただいているシェフさん始め、料理や食に関係するたくさんの方々から託された支援物資を詰め込んで行ってきます。
栃木の若手農家さんも自ら野菜持参で同行します。

いただいたものはそれぞれの想いが詰まっているのはもちろんのこと、日頃から食に向き合っている者達の考えや技術の現れでもあります。
このことについては、後日改めて記したいと思っています。

一昨日のことになりますが大変ショッキングなニュースがありました。
恐れていた、見たくなかったニュースでした。
己の涙など何ほどにもならないとわかっていても、泣けてしょうがなかった。

以前、取材させていただいた無農薬での米作りに取り組んでおられる方は私にこう言いました。

「あなたはいくらでも失敗できるし、何度でもやりなおせる。でも私は一生かけてもせいぜい50回しか挑戦できないんですよ。」

一年一度の実りに真摯に向き合う人の言葉にこの国の政治は何を返すことができるのだろう。
そして自分は。
自ら命を絶ち、亡くなられた福島の農家さん。彼が生きられなかった明日を、自分は今生きている。


宮崎 純一

2011/03/21

沈思黙考


震災から10日が過ぎました。
被災地の方々の窮状打開と原発事故の事態収束を祈り続けています。

時々刻々の報道に多くのことを思います。

上の写真は昨年撮影した明け方未明の東京の風景をモノクロに変換したもの。
ある媒体で企画に応じた意図で撮影したものですが、今、ここに、このように載せると何かしら別の意図を持って迫ってくるようです。
見る側が表現者の意図を超えた受け取り方をする場合もあるだろうし、また表現者はタイミングや媒体によって同じ写真の意図を変容させることも可能です。
ここで写真論を展開することが本意ではないので長い記述は避けますが、私は基本的にそのことは自由であり創作活動において担保されるべきことと考えています。
それが楽しさや感動を生むことはたくさんあります。

しかし、一方で日々のニュースに触れていると「伝えること」と「理解すること」の本当の重要性と難しさを考えざるを得ません。

福島第1原発3号機がプルサーマルであることに言及する大手TV局は未だ無いようです。少なくとも私が注視している画面からは伝えられてきません。
事故以前は果たして誰が補修やメンテナンスをしてくれていたのか?決死ともいえるような作業を、ということを、これから後に報道してもらえるのだろうかも疑問です。

震災直後、スーパーに大量に売れ残っていた福島産スペアリブを買いました。
骨付きで煮込んで洋風おでんにして食べました。
3年間お皿の向こう側の世界を取材してきた自分のささやかなアンチテーゼでした。
でも今はそれも難しい。
悩みます。

風評被害を招いてはいけない。
だけど、風評被害を招くという言葉の圧力に負けて思考停止になっては駄目だ。向き合っていくしかないと思う。
わからないことに向き合わない態度が奇妙にバランスをとってしまうことが恐い。だから自分は民度の高さという言葉に懐柔されたくなんかない。

「知ろうと思えば」という場所に臨むこと。そこで発表したり提供したりすること。マスではないかもしれないけれど、その意義は別にあるのだ、確かにあるのだ、ということがやっと身に染みました。

明日の世界に一欠片の勇気を!


宮崎 純一

2011/03/14

同じ時代を生きる者として

この度の東日本大震災にあわれた方々へお悔やみを申し上げます。
以前に写真を撮らせていただき、お話を伺った港や町が被災した様が次々とテレビに映し出され、胸が痛く、息が詰まるばかりです。どうかご無事でと祈ります。


写真は陸前高田広田湾の三年ものの牡蠣です(昨年撮影)。
旨みと甘みが強く濃厚。素晴らしく美味しかった。

もう一度食べたいです。
何年でも待ちますから。

黒潮が栄養を運び、天然の河川がミネラルを含み流れ込む。
だからこの辺りの養殖業者は山を大切にするのだと教えてくれました。

牡蠣が森を慕う。
いい言葉だと思いました。
自然は時に人智を超えた厳しい顔を見せるけど、恵む優しさを持ち合わせているはず。

東京に暮らす自分。
同じ時代を生きる者として「これから」を牡蠣と森のように共にしていけるだろうか。
私の住んでいる地域は今日の計画停電エリアに指定されました。
小さなことしかできず歯がゆいけれど、まずは節電です。

予断を許さない状況が続きますが、できることをひとつずつ。
心ひとつに臨みたいと思います。


宮崎 純一

2011/03/10

shibuya...




渋谷で焼き鳥を夕食に。。
鴨の小肉を食らう。
一歩街にでれば、
油に汚れた窓ガラス越しに
颯爽とリズミカル動く姿が眼に飛び込んできた。
居酒屋のオープンキッチン。
恐らくニラレバだ。
厨房の方の動きがとても綺麗。


写真を撮りながらガラス越しに会釈
向こうも笑って返してくれた。

宮崎さんの妙高とはあまりに違う風景。
でも、
これも「食の風景」の範疇にはいる。
レンジひろっ!

takaaki ito


2011/03/06

雪を抱いて春待つ暮らし


東京ローカルレストランプロジェクト、特集コラムepisode4「雪を抱いて春待つ暮らし」がアップされました。どうぞご一読ください。

今回は新潟県妙高市を訪れました。
雪中貯蔵の野菜をポリポリ、シャクシャクと生でいただく。甘くておいしいのです。
気温が氷点下になると野菜は自ら糖分を取り込む。糖分を取り込んだ水は凍りにくい。不凍液で全身を覆う格好になる…
そりゃ知ってるよという都会暮らしの半ちく野郎も、
「野菜に雪を抱かせて春を待つんです」
おばちゃんのそんな言葉には素直に頭が垂れてくるのでありました。



宮崎 純一

2011/03/04

She saw the sea (アクアマリン )





tokyo delicious斉藤優が誕生石をテーマにした合同展で
毎月1点づつ作品を出して行きます。
誕生石をテーマにした料理(ケーキ)と写真、3月はアクアマリン。

エンククイ

住所:東京都渋谷区恵比寿1-8-7三恵8ビル1F
営業時間:月・火・水・木 19:00-2:00 
     金 19:00-5:00
     土・日 19:00-24:00
定休日:祝日 



花渕浩二

ラベル:

2011/03/02

print

きょう2年ぶりに、ネガカラーでプリントした。
10:00−21:00みっちり。

良い写真は良いし悪い写真は悪い。
デジタルばかりの撮影だと、フィルムに憧れを感じる瞬間がある。
撮影の方法論の話を、ときとして叙情的に理解していた。
頭で理解していた事を、今日身体でも理解した。

「何を撮るか」が最も重要。方法はその次。
takaaki ito

2011/03/01

book

必ず、納得のいくブックを3月中につくる。


takaaki ito